古書店店主

古書や古本で、検索するといろんな古書販売ネットワークが出てきました。

目的はその本ではなかったけれど、長年探していて、地元の古本屋さんにも頼んでいても、どうせ出てこないと、忘れていた本のことを思い出しました。ある全集の第3巻だけが抜けていて、絶版になっているものです。

大切に思う本に限って、こんな状態でしか入手できなかったことに傷ついたし、恨みました。でも思い直すことにしていたのです。これもまた、何か意味があると思って、納得させて、気持ちを納まらない所へ無理矢理納めてました。第3巻を補うことが、私の中では永遠の宿題でした。

もしや、と思って探してみると・・・永遠の宿題の本が出てきてびっくり。価格も実際よりも800円も安かったし、すぐに頼んだけれど、本当に届くのかな?違う本だったらどうしよう・・・。

メールで注文するのですが、事務的な連絡でも、どのお店の店主さんの文章にもどこか懐かしさが漂っています。変わったメールは開きませんので云々…にはちょっと吹き出してしまいました。

他にも、ないと思っていた本がたくさん出てきました。
好きだった本屋さんも閉店してゆくし、最近の本屋さんは私とは波長が違うと思って、時代に取残されていくような気がしていたけれど、ここにはまだ私のいる場所があるような気がしました。

久し振りに当時(学生の頃)読んでいた本を開いてみると、偶然にも、昭和29年の雑誌をデパートの古書展で見つけるというエッセイのページが出てきました。

「雑誌も心をこめて作られたものは、決して読み捨て忘れられることはありません。」
と結んでありました。