!鯉模様

 カープの勝利の旗は、鯉模様のパッチワーク。一枚布ではなく、様々な個性の布をつないで、大きな勝利の旗を手縫いで作っていく。描く模様は鯉模様。

1枚布の旗は、縫い目もないかもしれないけれど、縫い目の本当の意味は、チャンス。針の孔の数だけチャンスがあふれてる。破れたり失敗しても、すぐに繕えるけれど、一枚布はそれはできない。

映像にも予測にも映し出すことができない、奇跡を集めたハンドメイドの旗。

           戦争の中で娘になった、本当にそうだったと思うと、美也子はきりきり心の弦
   が張った。眦をあげて空を見た。今の年頃の娘の燃え盛る運命を思った。
        しかしまた縫い針を持った。襦袢の古切にまた新鮮な愛情を感じた。戦争の年
   月箪笥の底で、じっと美也子を待っていてくれたような、不思議な気がした。
  
                                                                                                 川端康成 著「小切」 

カープ坊や赤毛の「女の子」も、選手と同じようにバットを持っています。燃え盛る運命を思い、心の弦を張り、まなじりをあげて、曇りない明るい表情で構えています。

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