雲
おうい雲よ
いういうと
馬鹿にのんきさうぢやないか
どこまでゆくんだ
ずつと
磐城平
の方までゆくんか
山村 暮鳥の有名な詩ですが、他にも「雲」の題名で、
山丘の上で
としよりと
こどもと
うつとりと雲を
ながめてゐる
というのがあるそうです。
雲は色や形だけでなく、その動く速さがとてもすてきだなと思います。人間には表現できない動きや速度が、物質やお金や時間に支配される日々の中で、ふと自然に導かれるべきであることを、気づかせてくれます。
最近はよく、「セラピー」ということばが使われますが、お金のかからないセラピーです。
自然の脅威の象徴の様な雲、原子爆弾投下時のキノコ雲もありますが、白い色の薄くて繊細なレースのようなものもあって、それは、おしゃれです。
「古事記」の中で、スサノオがクシナダ姫にプロポーズする時に詠んだ御歌の雲は、「幸せの雲」とも呼ばれるそうです。